アーノルドプレス

アーノルドプレスとは?

アーノルドプレスは、俳優でありボディビルダーとしても有名なアーノルド・シュワルツェネッガーが考案したダンベルショルダープレスのバリエーションです。通常のショルダープレスとは異なり、ダンベルを胸の前で手のひらを自分の方に向けた状態からスタートし、動作の途中で回旋を加えながら頭上に押し上げます。この独特の動作によって、肩の前部・側部・後部をバランスよく刺激できる点が特徴です。

種目の概要

アーノルドプレスは座位または立位で行うことができ、ダンベルを使用します。動作は「カールのようにダンベルを胸前に構える→プレス動作と同時に手首を回旋→頭上に押し切る」という流れで行われます。一般的なショルダープレスよりも可動域が広く、三角筋全体に刺激を与えやすい点がメリットです。

筋肉への効果

主に鍛えられる筋肉は三角筋です。前部、中部、後部がバランスよく使われるため、肩の丸みや立体感を出すのに効果的です。また、動作中に回旋を伴うことで肩関節の安定性や柔軟性も高まります。補助的に上腕三頭筋や僧帽筋も関与するため、肩から腕にかけてのラインを強調できます。

正しいフォームの解説

アーノルドプレスを正しく行うためには、以下のポイントを意識しましょう。

  • ベンチに腰掛け、背筋をまっすぐに伸ばす(立位の場合も背筋を伸ばす)。
  • ダンベルを胸の前に持ち、手のひらを自分の方に向ける。
  • 肘を前方に向けたまま、プレス動作と同時に手首を外側に回しながら押し上げる。
  • 頭上で肘を伸ばしきらず、三角筋に緊張を残す。
  • 下ろす際は同じ軌道をたどり、ゆっくり胸前まで戻す。

よくあるフォームのミスと注意点

  • 重量を重くしすぎてフォームが崩れる。
  • 腰を反らせて反動を使う。
  • 可動域を狭くし、回旋が中途半端になる。
  • 肘を伸ばしきってロックしてしまい、関節に負担をかける。

これらを避けるために、フォームを優先し、軽めの重量から始めるのが安全です。

バリエーション

  • スタンディング・アーノルドプレス:立位で行い、体幹の安定性も鍛えられる。
  • シーテッド・アーノルドプレス:座位で行い、腰の反動を抑えやすい。
  • シングルアーム・アーノルドプレス:片腕ずつ行うことで左右差を修正。

トレーニングプログラムへの組み込み方

アーノルドプレスはコンパウンド種目であり、肩トレーニングのメイン種目として扱うのが一般的です。ベンチプレスやプル系種目の後に肩を重点的に鍛えるセッションで組み込むと効果的です。目安は8〜12回の中重量で3〜4セット。フォームを意識しつつ、徐々に負荷を高めていくのが理想です。

よくある質問(FAQ)

Q1. アーノルドプレスはどの筋肉に効きますか?

A1. 主に三角筋の前部・中部・後部をバランスよく刺激します。

Q2. ショルダープレスとどう違いますか?

A2. 通常のショルダープレスは単純な押し動作ですが、アーノルドプレスは回旋を伴うため、肩全体をより広範囲に刺激できます。

Q3. 初心者でもできますか?

A3. はい。ただし、軽い重量から始め、回旋を意識して正しいフォームで行うことが重要です。

  • 三角筋
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