栄養素・サプリ

イソカルニチン

イソカルニチンとは？

イソカルニチンは、代謝性疾患「イソ吉草酸血症（Isovaleric Acidemia, IVA）」に関連して注目されるカルニチン誘導体です。ロイシン代謝の異常によって生じるイソバレリルコエンザイムAが体内でイソバレリルカルニチン（通称イソカルニチン）として排泄されることで、カルニチン消費量が増えるため、カルニチン不足を起こしやすくなります。イソカルニチンは尿中や血液中で代謝疾患のバイオマーカーとしても用いられ、体内のエネルギー産生（脂肪酸のミトコンドリア運搬・燃焼）に不可欠な役割を持ちます。

栄養素・サプリの基本情報

イソカルニチン自体を一般向けサプリメントとして摂取するケースは少なく、臨床・検査用途が主流です。しかしイソ吉草酸血症やその他カルニチン消費亢進疾患ではL-カルニチンサプリが推奨されることが多く、食事療法や医師管理下で補充されます。L-カルニチンの一般サプリメントでは1日500～1,000mg前後が提供されており、脂肪燃焼・エネルギー代謝強化に利用されます。

効果・メリット

• イソ吉草酸血症の治療・管理において体内の有害代謝物排出を促進
• L-カルニチン補充によるエネルギー産生サポート、筋肉疲労軽減、脂肪燃焼促進
• 体内のカルニチン貯蔵量維持、代謝疾患の発症予防・リスク低減
• 異常代謝産物（イソバレリル-CoA）の除去補助

摂取方法・タイミング・推奨量

• イソカルニチン自体の摂取は臨床のみ、通常はL-カルニチンの補充（1日500～1,500mg目安）
• 代謝疾患患者は医師指示に従って定期的な補充・食事管理
• 健康目的なら運動前・食事前にL-カルニチンサプリの利用が推奨される場合も

他成分との組み合わせ

• グリシン併用によるイソバレリルCoAの排泄促進（イソ吉草酸血症管理）
• EAA・BCAA・各種ビタミン複合でエネルギー代謝サポート
• プロテイン・ペプチドとの併用で筋肉修復・リカバリー強化

おすすめの食品・サプリ製品例

• L-カルニチンサプリメント（DHC、ネイチャーメイドなど）
• 肉類（特に羊肉・牛肉・豚肉はカルニチン供給源）
• 臨床用イソカルニチン測定試薬等（一般食品・市販サプリとは区別されます）

FAQ

• Q：イソカルニチンとはどんな疾患で増加する？
  A：主にイソ吉草酸血症などロイシン代謝障害時に血中・尿中で上昇します。
• Q：一般的な健康サプリとして摂れる？
  A：イソカルニチン単体の市販サプリはなく、L-カルニチンを補充する形が一般的です。
• Q：過剰摂取の副作用は？
  A：L-カルニチンの過剰摂取では軽度の胃腸症状が報告されています。医療監督下で利用してください。
• Q：運動時のメリットはある？
  A：脂肪燃焼や疲労回復促進、筋肉機能強化に寄与します。

関連する用語

• L-カルニチン
• イソバレリルカルニチン
• ロイシン
• イソ吉草酸血症
• 脂肪酸代謝
• エネルギー産生