インクラインレッグプレスは、脚全体を鍛えるマシントレーニングの一種で、シートが傾斜した状態で行うレッグプレスです。バーベルスクワットに比べてフォームが安定しやすく、安全に高重量を扱えるため、初心者から上級者まで広く活用されています。主に大腿四頭筋、ハムストリングス、大臀筋を鍛えることができ、下半身の筋肥大や筋力強化に効果的な種目です。
インクラインレッグプレスは専用マシンに座り、足をプラットフォームに置いて行います。シートが斜めになっているため、動作軌道が安定し、腰や背中への負担を抑えつつ下半身に集中して負荷をかけられます。重量はプレートで調整可能で、可動域や足幅を変えることで刺激を与える部位を変化させられるのも特徴です。
メインターゲットは大腿四頭筋で、特に太ももの前側に強い刺激を与えます。また、可動域を深く取るとハムストリングスや大臀筋の関与も増し、下半身全体をバランスよく鍛えられます。足幅を広げると内転筋にも刺激が入り、足を高めに置くと臀部への関与が強まります。競技力向上からボディメイクまで幅広い目的に対応できる種目です。
マシンに深く腰を掛け、背中と腰をしっかりとシートに密着させます。足を肩幅程度に開き、プラットフォームにセットします。ロックを外してゆっくりと膝を曲げ、太ももが床と平行になるかやや深い位置まで下ろします。その後、膝を伸ばして元の位置に戻します。このとき、膝を伸ばしきって関節をロックしないように注意しましょう。
腰をシートに密着させ、膝の向きを足先と揃えることが安全に行うポイントです。
インクラインレッグプレスは下半身トレーニングのメイン種目または補助種目として活用できます。スクワットの代替としても有効で、高重量を扱って筋肥大を狙う場合や、フォームを安定させて安全に追い込みたい場合に適しています。10〜15回を1セットとし、3〜4セット行うのが一般的です。競技力向上を目指す場合は低回数・高重量、筋持久力を狙う場合は高回数・中重量で行うのも効果的です。
A1. 目的によります。スクワットは全身の筋肉を動員する複合種目、インクラインレッグプレスは下半身を安全に高重量で追い込むのに適しています。
A2. はい。足を低く置くと大腿四頭筋に、足を高く置くと臀部やハムストリングスに刺激が入ります。
A3. はい。マシンが軌道をサポートするため比較的安全ですが、重量は軽めから始め、フォームを習得することが重要です。