イージーバー(EZ Bar)とは、主にアームカールやトライセプスエクステンションなどの上腕のトレーニングに用いられるバーベルの一種です。通常のストレートバーとは異なり、シャフト部分が波打つようにカーブしているのが特徴で、手首への負担を軽減しながら自然な握り方でトレーニングを行えるように設計されています。英語表記は「EZ Bar」となり、ボディビルダーやフィットネス愛好家の間で広く使用されています。
イージーバーは全長が約120cm前後と、通常のオリンピックバー(約220cm)より短めに作られています。重量は7〜10kg程度が一般的です。中央部分がジグザグにカーブしており、手首や前腕の自然な角度でバーを握れるように設計されています。固定式プレートが付属するタイプと、両端にプレートを装着して使うタイプがあります。グリップ部分には滑り止め加工が施されていることが多く、安全性と快適性を兼ね備えています。
イージーバーの代表的な用途は、アームカールやプリーチャーカールといった上腕二頭筋のトレーニングです。また、ライイングトライセプスエクステンションやスカルクラッシャーなど上腕三頭筋を鍛える種目にも用いられます。手首への負担を軽減することで、ストレートバーでは違和感を感じる人でも快適にトレーニングでき、狙った筋肉に集中しやすくなります。
イージーバーを使用する際は、手首をまっすぐに保ち、自然な角度でバーを握ります。アームカールの場合は肘を体側に固定し、反動を使わずに前腕の屈曲でバーを引き上げます。トライセプスエクステンションでは、肘を支点に動作を行い、頭上や額の位置にバーを下ろしてから押し上げます。呼吸は持ち上げるときに吐き、下ろすときに吸うリズムを守ることが大切です。
イージーバー使用時のよくあるミスは、反動を利用して重量を持ち上げてしまうことです。また、肘が動いてしまうと狙った筋肉に効かず、肩や腰に負担がかかります。重量を重くしすぎるとフォームが崩れやすく、手首への負担も増すため、自分の筋力に合った重量を選ぶことが大切です。
イージーバーには、標準的なショートタイプのほか、オリンピックプレート対応のロングタイプ、グリップがさらに工夫されたスーパーEZバー(スーパーイージーバー)などがあります。固定式でプレート交換が不要なダンベルタイプもあり、家庭用として手軽に利用できます。
初心者は週2〜3回、イージーバーを用いたアームカールを10〜12回×3セット行うのが目安です。中級者はトライセプスエクステンションやプリーチャーカールを組み合わせ、腕全体をバランスよく鍛えることができます。上級者はスーパーセットやドロップセットで利用し、強度を高めてパンプ感を狙う方法が効果的です。
A1. 部位や目的によりますが、手首への負担を軽減できるため快適にトレーニングでき、特に腕の種目では効果的です。
A2. はい。軽量タイプや固定式のイージーバーもあり、初心者でも安全に利用可能です。
A3. 上腕二頭筋と上腕三頭筋が中心ですが、前腕の筋肉も補助的に鍛えられます。