ウエイトベルト(Weight Belt)とは、筋力トレーニングやウエイトリフティングにおいて腰回りに装着し、腰椎や体幹を安定させるための補助器具です。英語表記は「Weight Belt」または「Lifting Belt」で、スクワットやデッドリフトなどの高重量トレーニング時に腹圧を高め、腰部への負担を軽減する目的で使用されます。
ウエイトベルトは幅広いベルト状の構造をしており、素材には革製やナイロン製が一般的です。バックル部分はシングルピン・ダブルピン、あるいはレバー式で固定するタイプがあります。幅は腰部をしっかり覆う10cm前後のものが主流で、厚みは10〜13mm程度と高い耐久性を持つものが多いです。
ウエイトベルトの主な用途は、腹圧を高めて体幹を安定させ、腰部を保護することです。特に以下のようなトレーニングで使用されます。
装着位置は腰骨の少し上で、ベルトを締める際は腹圧をかけやすい程度に調整します。呼吸は大きく吸い込み、腹部をベルトに押し当てるように力を入れることで腹圧を高めます。きつすぎると呼吸が苦しくなり、緩すぎるとサポート効果が薄れるため、適度な締め具合が重要です。
よくあるミスは、常にベルトを着用してしまうことです。軽重量や補助的トレーニングで使用しすぎると体幹の自力強化が妨げられる可能性があります。また、位置が高すぎたり低すぎたりすると十分な効果が得られません。腹圧を意識せずにただ装着しているだけでは腰の保護にならない点にも注意が必要です。
ウエイトベルトには、パワーリフティングベルト(厚みと幅が均一で頑丈)、オリンピックリフティングベルト(前方が細く動きやすい)、ナイロンベルト(軽量で扱いやすい)などの種類があります。レバー式ベルトは素早く着脱できるため競技者に人気があります。
初心者は高重量トレーニングを始める段階で導入し、スクワットやデッドリフトなど腰に大きな負担がかかる種目を中心に活用します。中級者はベルトを用いつつも、軽重量の日は外して体幹強化を意識するのが効果的です。上級者は競技や自己記録更新を狙う場面で活用し、最大限のパフォーマンスを発揮します。
A1. いいえ。高重量種目で体幹を安定させたいときに限定して使うのが推奨されます。
A2. 革は耐久性と安定性に優れ、ナイロンは軽量で扱いやすいです。目的や好みに応じて選びましょう。
A3. 息を吸ってお腹を膨らませ、ベルトに腹部を押し付けるように力を入れると腹圧が高まります。