オーバーヘッドスクワットは、バーベルやダンベルを頭上に構えた状態で行うスクワット種目です。通常のスクワットに比べ、全身の柔軟性・安定性・バランスが求められ、非常に高難度なトレーニングとして知られています。ウェイトリフティングの基礎動作のひとつであり、体幹の安定性や肩・股関節の可動性を養うために重要な種目です。
バーベルをオーバーヘッド(頭上)に保持し、体幹を安定させながらスクワット動作を行います。頭上でバーベルを支えながら腰を落とすため、バランスを崩しやすく、正しいフォームと柔軟性が不可欠です。自重や棒を使った練習から始め、徐々に重量を扱うのが一般的です。
メインターゲットは大腿四頭筋、大臀筋、ハムストリングスといった下半身の筋群です。しかし、頭上にバーベルを保持するため、三角筋、僧帽筋、広背筋など肩周囲の筋肉や、腹直筋・腹斜筋・脊柱起立筋といった体幹筋群も強く関与します。全身をバランスよく使うため、筋力強化と同時に可動性や安定性の向上にも効果的です。
足を肩幅程度に開き、バーベルを頭上でロックアウトさせます。胸を張り、腰を反らせすぎないように注意しながら股関節を曲げて腰を落とします。太ももが床と平行になるか、それ以上の深さまで下ろし、背中とバーベルの位置を安定させたまま立ち上がります。動作中は常にバーベルを体幹の真上にキープすることがポイントです。
まずはPVCパイプや軽量のバーを使い、可動域とフォームを優先して習得することが安全に行うポイントです。
オーバーヘッドスクワットは高難度のため、基礎的なスクワットを習得した後に取り入れるのが理想です。ウォーミングアップや可動性トレーニングとして棒を使った軽負荷で行い、フォームが安定してきたら中重量で3〜6回を2〜4セット行うと効果的です。筋肥大よりも、動作改善や全身機能向上に適した種目です。
A1. はい。ただし、いきなりバーベルで行うのは難しいため、PVCパイプや木の棒で可動性とフォームを習得することから始めましょう。
A2. 足首や股関節の柔軟性不足が原因のことが多いです。ストレッチやモビリティドリルを取り入れることで改善が期待できます。
A3. オーバーヘッドスクワットは全身を使うため筋肉への刺激はありますが、主に動作改善や安定性強化が目的です。筋肥大にはスクワットやレッグプレスなど他の種目を併用するのが効果的です。