カーディオトレーニングとは、心肺機能を高める有酸素運動を中心としたトレーニングの総称を指す。英語では「Cardio Training」と表記され、読み方は「かーでぃおとれーにんぐ」。ランニング、ジョギング、サイクリング、水泳、エアロビクスなどが代表例であり、一定時間心拍数を維持することによって心肺持久力、脂肪燃焼効果、健康促進を目的とする。フィットネス分野だけでなく、スポーツ選手の基礎体力強化や医療的リハビリの一環としても広く取り入れられている。
カーディオトレーニングは、酸素を利用してエネルギーを生成する「有酸素代謝」を中心とした運動形態である。低〜中強度で長時間続けられるため、脂肪酸やグリコーゲンを効率的に消費する。また、心拍出量の増加や毛細血管密度の向上、ミトコンドリアの活性化などが起こり、持久力や心血管系の健康状態が改善される。運動生理学的には「心肺持久力の向上」「代謝促進」「生活習慣病予防」に強く関連する。
カーディオトレーニングは目的に応じて強度や時間を調整できる。ダイエット目的の場合は低〜中強度で30〜60分の持続的有酸素(LISS:Low Intensity Steady State)が推奨される。一方、時間効率や心肺機能強化を狙う場合は、高強度インターバルトレーニング(HIIT)が応用される。アスリートでは、シーズン前の基礎体力作りや競技特性に合わせた持久力向上として導入され、一般の健康維持目的ではウォーキングや軽いジョギングが多用される。
カーディオトレーニングのメリットは多岐にわたる。心肺機能の改善に加え、脂肪燃焼や体重管理、血圧や血糖値の改善、ストレス解消、さらには睡眠の質向上にもつながる。加えて、筋力トレーニングと組み合わせることで、見た目のボディメイク効果と内科的な健康改善を両立できる意義がある。
カーディオトレーニングに関する誤解として「毎日長時間やれば効果が高い」という考えがある。しかし、過度な有酸素運動は筋肉量の減少やホルモンバランスの乱れを引き起こす可能性がある。また、短期間で大きな体重減少を狙って過剰に実施すると、疲労や怪我のリスクが高まる。
スポーツ科学の研究では、定期的なカーディオトレーニングが心血管疾患の予防に大きく寄与することが示されている。さらに、2型糖尿病患者や高血圧患者の運動療法としても推奨される実例が多い。実際に、多くのボディビルダーやアスリートは減量期にカーディオトレーニングを導入しており、体脂肪を効果的に減らしつつ筋肉量を維持する戦略に活用している。
A1. 軽度であれば毎日可能ですが、中〜高強度は回復を考慮して休養日を設けるのが望ましいです。
A2. 一般的には20〜40分程度が効果的とされますが、体力や目的に応じて調整が必要です。
A3. 可能です。筋肥大を優先する場合は筋トレを先に、有酸素効果を優先する場合はカーディオを先に行うと良いです。