クエン酸は、主にレモンやみかん、グレープフルーツ、梅干しなどの柑橘類や梅干しに多く含まれる有機酸の一種で、酸味成分としてもよく知られています。細胞内のエネルギー産生を担う「クエン酸回路(TCA回路)」という代謝経路で中心的な役割を果たしており、体を動かす上で不可欠な成分です。食酢や柑橘果汁の酸味の主成分でもあり、食品添加物やサプリメントの原料としても広く用いられています。生体内で疲労物質の分解や新陳代謝の促進など、健康や美容維持にも役立つため、機能性サプリ成分として注目されています。
クエン酸は、αヒドロキシ酸(AHA)のひとつで、パウダーや錠剤、顆粒などさまざまなサプリ形態で市販されています。柑橘類をはじめとする食品由来が多く、酸味料・酸味調整・pH調整など食品・飲料への添加にも使われます。日常の食事や特定の飲料、サプリとして気軽に摂取できるのが特長です。
クエン酸の主な効果は「疲労回復」とされ、エネルギー代謝の活性化や、乳酸の分解促進によるスタミナ維持への貢献が実証されています。他にもミネラル吸収促進(キレート作用)、血流促進、美肌効果、熱中症・脱水予防、食欲増進、消化促進、食中毒予防などが挙げられます。運動や日常活動後の疲労軽減や、美容と健康の双方にメリットがあります。
クエン酸は1日3〜4回程度に分けて摂るのが理想的で、1回あたり500〜1,000mgほど、1日合計2,000〜4,000mgの摂取が目安です。一度に大量摂取するよりも、小分けにして継続的に摂ることで体内利用効率が高まります。運動前の摂取は、パフォーマンス維持や疲労予防に効果的で、就寝前や食後もおすすめとされています。
クエン酸はBCAAやEAA、プロテイン、電解質、マグネシウム、カルシウム、鉄分などのミネラルと併用すると吸収率や疲労回復効果が高まります。特にキレート(ミネラル抱合)作用で、ミネラル吸収効率が飛躍的にアップします。運動時の水分・エネルギー補給ドリンクやマルチビタミンサプリと組み合わせるのも効果的です。