ケシ素(Papaverine)とは?
ケシ素(一般名:パパベリン、英名:Papaverine)は、ケシ属(Papaver somniferumなど)の植物に天然に含まれるアルカロイドの一種です。パパベリンはオピオイド系(モルヒネ等)と異なり、麻薬成分ではなく、主に医薬品として血管拡張剤や鎮痙薬(スパズム止め)に用いられています。化学的にはイソキノリン系アルカロイドという特徴を持ち、多くの場合、医療現場では「パパベリン塩酸塩」として処方されます。医薬品だけでなく、一部のサプリメントや健康食品、ハーブ製品にも関連成分が含まれている場合があります。
栄養素・サプリの基本情報
パパベリンは、サプリメントとしてはあまり一般的ではありませんが、医薬品としては日本でも処方薬として利用され広く知られています。成分としては主にケシ科植物由来の抽出物、または合成パパベリンが使われます。血管の平滑筋や消化管、気道の筋肉を弛緩させる作用があり、日本薬局方にも収載されています。通常は錠剤や注射剤として医療機関で使用されることが多いです。
効果・メリット
- 平滑筋(内臓や血管などの筋肉)の弛緩作用による、鎮痙・鎮痛効果
- 血管拡張作用(血流改善・末梢循環障害の改善)
- 急性動脈塞栓、冠動脈攣縮、一部の内耳障害時の症状改善
- 消化管の緊張緩和による腹痛・過敏性腸症候群などへの鎮痙サポート
- 強いオピオイド作用や依存症をもたないことが特徴
摂取方法・タイミング・推奨量
- 日本では主に医療用医薬品として医師の指示下で経口または注射で用いる
- 経口投与例では、パパベリン塩酸塩製剤として成人は1日200mgを3~4回分割
- サプリ等での一般摂取は行われず、食品経由で有効量を摂取することは困難
- 医薬品の場合、症状や患者の状態によって用量調節が行われる
他成分との組み合わせ
- ジプロフィリンやジフェンヒドラミン塩酸塩と配合された合剤(例:アストフィリン)
- ニコチン酸アミドとの配合製剤(血流改善または内耳障害用途)
- 他の鎮痙薬等と協働してより幅広い平滑筋弛緩・血液循環改善をサポート
おすすめの食品・サプリ製品例
- 豆知識:パパベリン自体を含む一般的なサプリメントは存在せず、食品での有効摂取も困難
- 医薬品:パパベリン塩酸塩錠、パパベリン塩酸塩注射剤(医療現場で使用)
- 健康食品表示例:一部のハーブブレンドや海外サプリに成分由来として含まれるケースがあるが、明記や規定は少ない
FAQコンテンツ
- Q. ケシ素(パパベリン)はサプリで買えますか?
A. 日本では基本的に医師の処方が必要な医薬品カテゴリであり、一般的なサプリメント流通はありません。
- Q. どんな人が使用しますか?
A. 血管攣縮、末梢循環障害、消化管痙攣など、主に医師の管理下で使うケースが多いです。
- Q. 副作用はありますか?
A. 多汗や頭痛、倦怠感、適量超過による呼吸困難などが報告されています。必ず医師と相談のうえ使用しましょう。
- Q. 日常食品で摂れませんか?
A. ケシの種子や派生食品にも微量含まれる可能性はありますが、有効量や作用発揮の観点でサプリ目的では不適です。
関連する用語
- ケシ(Papaver属)
- アルカロイド
- パパベリン塩酸塩
- モルヒネ・コデイン(ケシ由来他成分)
- 鎮痙薬
- 血管拡張薬