ジョイントベンチ(Joint Bench)とは、単体でも使用でき、さらに他のベンチやアタッチメントと組み合わせて多用途に利用できるトレーニング用ベンチのことです。一般的にはインクラインベンチやフラットベンチとして機能しつつ、スミスマシンやパワーラックと組み合わせて使用できるタイプが多く、家庭用トレーニング環境で特に重宝されます。英語圏では「Adjustable Bench」や「Utility Bench」と呼ばれることが多く、筋力トレーニングにおける基本器具のひとつとされています。
ジョイントベンチはスチール製のフレームと厚めのクッションパッドで構成されており、背もたれや座面の角度を調整できる仕組みを持っています。背もたれはフラット、インクライン、デクラインといった複数段階に調整可能で、種目ごとに最適なポジションを作り出せます。また、他の器具と組み合わせられるよう、移動用キャスターや折りたたみ機能を備えたモデルもあります。
ジョイントベンチは、ダンベルプレス、ダンベルフライ、ショルダープレスなどの上半身トレーニングに多用されます。インクラインポジションでは大胸筋上部、デクラインポジションでは下部を重点的に鍛えることが可能です。また、シートの角度を利用して腹筋運動やブルガリアンスクワットの補助台としても活用でき、全身のトレーニングに寄与します。
使用する際は、まず背もたれの角度をトレーニング目的に合わせて調整します。ダンベルプレスでは肩甲骨を寄せて胸を張り、腰を反らしすぎないようにベンチに安定させることがポイントです。足は床にしっかり固定し、反動を使わずにゆっくりとウエイトを上下させることでターゲット筋に効果的に刺激を与えられます。
ジョイントベンチには、フラットベンチとして固定式のシンプルなモデルから、多段階で調整できるマルチポジションタイプまで幅広く存在します。家庭用では折りたたみ式やコンパクト設計のものが人気で、省スペースで収納可能です。ジム用は耐荷重が大きく、クッション性や安定感に優れたモデルが主流です。さらに、レッグエクステンションやプリーチャーカール台と一体化した多機能ベンチも派生機種として存在します。
初心者はフラット設定でのベンチプレスやダンベルプレスを中心に利用するとよいです。中級者はインクライン・デクラインを活用し、大胸筋や肩の多角的な刺激を取り入れます。上級者はスーパーセットやサーキット形式でベンチを使い分け、効率的に全身のトレーニングを組み込むことが可能です。週2〜3回程度、上半身のプッシュ系・プル系を中心にプログラムすると効果的です。
A1. フラットベンチは角度調整ができない固定型で、ジョイントベンチは背もたれや座面の角度を変えられる多機能型です。
A2. はい。コンパクトで折りたたみ可能なモデルがあり、家庭用としても十分に活用できます。
A3. モデルによりますが、家庭用は150〜250kg程度、ジム用は300kg以上の耐荷重を持つものが一般的です。