トレオニンとは?
トレオニン(別名:スレオニン)は、体内で合成できない「必須アミノ酸」のひとつです。たんぱく質を構成する重要な成分であり、特にコラーゲンやエラスチン、ケラチンなど体組織や肌、髪の健康維持に関与します。分子式はC4H9NO3で、略号は「Thr」。側鎖にヒドロキシエチル基を持つため、極性無電荷側鎖アミノ酸として分類されます。L-トレオニンが生理活性型で、食品やサプリから摂取する必要があります。豆類や動物性食品、大豆製品に多く含有し、人間や動物の健康・成長に欠かせないアミノ酸です。
栄養素・サプリの基本情報
- 分類:必須アミノ酸(生体で合成不可、食品由来のみ)
- 化学式:C4H9NO3、分子量:119.12
- 略号:Thr または T
- 主な供給源:乳製品、鰹節、魚介類、鶏肉、牛肉、豚肉、大豆製品等
- 極性無電荷側鎖アミノ酸の一種
- サプリ形態:粉末、カプセル、錠剤タイプなど
動物性食品に多く、穀類や野菜ではやや不足しがちです。サプリメント市場では単体やEAA(必須アミノ酸)複合タイプなど幅広く流通しています。
効果・メリット
- たんぱく質やコラーゲン合成促進による成長・修復サポート
- 皮膚・髪のツヤに寄与し、バリア機能の維持に役立つ
- 肝臓機能の向上、脂肪肝予防
- 胃炎改善や胃酸分泌の調整効果
- 新陳代謝の活性化、免疫力サポート
- エネルギー源(糖原性アミノ酸としてグルコース生成)
生涯の成長・健康維持だけでなく、運動やダイエット、ボディメイク等の現場で重要な栄養素とされています。
摂取方法・タイミング・推奨量
- 推奨量:体重1kgあたり15mg(例:体重60kg→900mg/日)
- 過剰症報告は少なく、普通の食事からの摂取は安全
- 食品(肉・魚・乳製品等)からの摂取が基本だが、菜食中心やアレルギー等で補助的にサプリ利用も有効
- サプリメントは1日1〜3粒(1粒あたり330mg配合が一般的)を目安に摂取
- 筋トレ・運動前後や回復時にEAAやプロテインと併用可
偏った食生活をしている人や、スポーツ選手、成長期の子どもには意識して摂ることが推奨されます。
他成分との組み合わせ
- 他の必須アミノ酸(BCAA, リジン, メチオニン, フェニルアラニン等)
- プロテイン、EAA(9種必須アミノ酸複合)
- ビタミンB6:アミノ酸代謝をサポート
- L-カルニチン:脂肪代謝やエネルギー産生の相乗効果
必須アミノ酸のバランス補給(アミノ酸スコア向上)や、トレーニング効果のサポートなど多様な利用シーンがあります。
おすすめの食品・サプリ製品例
- 鶏むね肉、まぐろの赤身、鰹節、カッテージチーズ、レンズマメ、大豆製品(豆腐・納豆)
- 国内外のL-トレオニンサプリ(330mg/粒配合)、EAA複合サプリメント
- 自然由来素材にこだわった「メタボリズム」やフロンティアフーズ社のL-トレオニンなど
動物性タンパク源は含有量が高く、サプリメント選びではアミノ酸量・原料品質・品質認証(ISO, GMP等)も指標にするとよいでしょう。
FAQ(よくある質問)
- Q.どんな人にトレオニンは必要?
A.成長期の子ども、トレーニングや筋肉増強を目指す方、肝臓や消化機能を強化したい人、食生活が偏りがちな人などです。
- Q.トレオニン不足で起こることは?
A.成長障害、体重減少、拒食、皮膚・髪の健康低下、免疫力低下などがみられます。
- Q.過剰摂取による副作用は?
A.特段重篤な過剰症は報告されていませんが、適量摂取が推奨されます。
- Q.サプリのおすすめ摂取タイミングは?
A.運動前後、成長期や回復期の摂取、タンパク質不足を感じる時などが効果的です。
関連する用語
- BCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)
- リジン(必須アミノ酸の一種)
- メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン(他の必須アミノ酸)
- プロテイン(タンパク質補給製品)
- L-カルニチン(脂肪燃焼成分)
- アミノ酸スコア(タンパク質の栄養価を示す指標)
必須アミノ酸同士の関係性や、タンパク質代謝・健康維持の最新トピックスもあわせてチェックすると、より実践的な活用が可能です。