バイオフラボノイド(英語表記:Bioflavonoids、別名:フラボノイド、ビタミンP、読み方:ばいおふらぼのいど)は、植物に含まれるポリフェノールの一群で、抗酸化作用や毛細血管の強化作用を持つ天然成分です。柑橘類の果皮や皮下部分、そば、緑茶、赤ワインなどに豊富に含まれ、ビタミンCと協力して体内で働くことが知られています。特にビタミンPと呼ばれることもあり、毛細血管の透過性を調整し、血流や循環器系の健康維持に役立ちます。サプリメントとしてはビタミンCとセットで販売されることが多く、美容や健康サポート成分として注目されています。
バイオフラボノイドは強力な抗酸化物質として、活性酸素を除去し細胞の酸化ストレスを軽減します。さらに、血管の弾力性や透過性を改善する作用を持ち、毛細血管の健康維持に重要です。ルチン、ヘスペリジン、ケルセチンなどが代表的な成分で、これらはビタミンCの吸収や働きを助ける「補助因子」としても機能します。
バイオフラボノイドは必須栄養素ではないため、欠乏症はありません。ただし、果物や野菜の摂取不足は抗酸化物質全般の不足につながり、生活習慣病や老化リスクが高まる可能性があります。過剰摂取による重大な副作用は報告されていませんが、高用量サプリを長期使用すると一部の人で消化不良や頭痛などが起こる場合があります。
柑橘類(オレンジ、レモン、グレープフルーツ)、そば、緑茶、玉ねぎ、赤ワインなどが主要な食品源です。サプリメントではビタミンCと一緒に摂取する製品が一般的です。明確な推奨摂取量はありませんが、果物や野菜を1日350g以上摂取することで自然にバイオフラボノイドを十分に摂ることができます。
トレーニング時には酸化ストレスが増加するため、バイオフラボノイドの抗酸化作用が回復をサポートします。さらに血流改善作用により筋肉への栄養供給を助け、疲労軽減やパフォーマンス維持に寄与する可能性があります。ダイエット中の栄養不足対策や肌の健康維持にも役立ちます。
研究では、ルチンやヘスペリジンの摂取が毛細血管の強化や循環器系の健康維持に寄与することが示されています。また、ケルセチンは抗炎症作用や免疫調整作用を持ち、アスリートにおける疲労回復や感染症リスク低下に関連があると報告されています。
「バイオフラボノイドはビタミンそのもの」という誤解がありますが、正確にはビタミンではなく植物性のポリフェノール成分です。また「摂ればすぐに美肌になる」という即効性のある成分ではなく、継続的に摂取して体の抗酸化力を底上げする役割があります。
A1. バイオフラボノイドはビタミンCの吸収や働きを助け、相乗効果で抗酸化作用を高めるためです。
A2. 基本は食品から摂取するのが望ましいですが、果物や野菜不足が気になる場合はサプリで補うのも有効です。
A3. 一般的には問題ありませんが、柑橘類由来の製品では果物アレルギーのある方は注意が必要です。