モノグリセリド(Monoglyceride)は、1分子のグリセロールに1分子の脂肪酸が結合した脂質化合物を指します。英語表記は "Monoglyceride" です。食品やサプリメントで使用されることが多く、乳化剤や吸収促進剤としての機能を持ちます。特に中鎖脂肪酸と結合したモノグリセリドは、エネルギー供給や栄養補助として注目されています。
モノグリセリドは消化管で容易に吸収され、体内でグリセロールと脂肪酸に分解されます。脂肪酸として体内のエネルギー源として利用されるほか、細胞膜やホルモンの構成成分としても重要です。特に中鎖脂肪酸(MCT)由来のモノグリセリドは肝臓で迅速に代謝され、体脂肪として蓄積されにくくエネルギーとして利用されやすい特徴があります。
モノグリセリドの摂取により、エネルギー補給が効率的に行えることが期待されます。中鎖脂肪酸由来のものは運動時の即効性のあるエネルギー源として活用され、持久力向上や疲労軽減に寄与する可能性があります。また、乳化剤として食品に添加される場合は、栄養成分の吸収効率を改善する効果もあります。
モノグリセリドは必須栄養素ではないため欠乏症は存在しませんが、過剰摂取により下痢や消化不良、脂質異常などが起こることがあります。特に中鎖脂肪酸由来のモノグリセリドは短時間で吸収されるため、摂りすぎると胃腸への負担となる場合があります。
食品添加物としてはパン、菓子、ドレッシングなどに使用されます。サプリメントでは中鎖脂肪酸と結合したモノグリセリドが主流で、1日あたり5〜15g程度が一般的な目安です。食品から自然に摂取することも可能で、植物油や乳製品に含まれるトリグリセリドの消化過程で自然に生成されます。
中鎖脂肪酸由来のモノグリセリドはエネルギー効率が良く、体脂肪として蓄積されにくいため、トレーニングやダイエット中のエネルギー補給に適しています。また、持久力向上や運動後の回復サポートとして利用されることがあります。
研究では、中鎖脂肪酸由来のモノグリセリドが運動時のエネルギー補給や脂肪酸代謝の促進に寄与することが報告されています。また、消化吸収が速いことから、栄養補助食品や医療用栄養補助剤としての活用も検討されています。食品添加物としての乳化作用も安全性が確認されています。
「モノグリセリドはすぐに脂肪になる」という誤解がありますが、中鎖脂肪酸由来の場合は速やかにエネルギーとして利用され、体脂肪として蓄積されにくい特徴があります。また、摂取量を超えると胃腸症状が出ることがあるため注意が必要です。
A1. はい。パン、菓子、ドレッシングなどの加工食品や乳製品、植物油から自然に摂取可能です。
A2. 中鎖脂肪酸由来は体脂肪として蓄積されにくく速やかにエネルギーとして利用され、長鎖脂肪酸由来は体脂肪として蓄積されやすい特徴があります。
A3. サプリメントでは1日5〜15g程度が一般的です。食品から自然に摂る場合は特に制限はありません。