プロテインの種類と効果|WPC・WPI・WPHの違いを徹底解説

プロテインの種類と効果|WPC・WPI・WPHの違いを徹底解説

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筋トレやダイエットを始めたとき、多くの方がまず取り入れるのが「プロテイン」です。しかし、WPC・WPI・WPHといった種類があり、どれを選べば良いのか迷ってしまう方も多いでしょう。結論から言うと、目的や体質によって最適なプロテインは異なります。その理由は、製法や成分の違いによって吸収速度や栄養価が変わるからです。本記事では、それぞれの特徴や効果をわかりやすく解説し、あなたに合ったプロテイン選びの参考にしていただけます。

プロテインの基本知識

筋トレ初心者にとって、まず理解しておきたいのは「なぜプロテインが必要なのか」という点です。プロテインは筋肉の材料であり、効率的なトレーニング成果を出すために欠かせません。ここでは、プロテインの役割と基本的な摂取目安を解説します。

このセクションのポイント
  • プロテインは筋肉の成長・回復に必要不可欠
  • 食事だけでは不足しがちな栄養を補える

プロテインの役割

プロテインは体を構成する主要成分で、特に筋肉の修復や成長に直結します。トレーニングによって筋繊維は一時的に破壊されますが、その修復の過程で筋肉が強くなります。このときに十分なタンパク質がなければ、筋肉は効率よく成長できません。さらに、プロテインは筋肉だけでなく皮膚や髪、ホルモンや酵素など体内のさまざまな機能にも関わるため、不足すると体調不良や疲労感の増加につながることもあります。また、ハードな運動を続けると食事だけでは補給が難しくなるため、効率的にサプリメントを活用することが重要です。そのため、筋トレを行う人にとってプロテイン摂取は必須といえるのです。

1日の摂取目安

一般的に、筋トレをしている人は体重1kgあたり1.6〜2.0gのタンパク質が推奨されます。例えば、体重70kgの方なら1日112〜140gが目安です。食事だけで賄うのは難しいため、プロテインパウダーを活用することで効率的に摂取できます。摂取タイミングはトレーニング後30分以内が理想的です。

ポイントまとめ
  • プロテインは筋肉合成に必須の栄養素
  • 摂取目安は体重×1.6〜2.0g
  • 食事だけでは不足しがちなのでサプリで補うのが効果的

WPC(ホエイプロテインコンセントレート)の特徴

WPCは最も一般的で価格も手頃なホエイプロテインです。製造過程で乳糖がある程度残るため、コストを抑えながらも十分な栄養を摂取できます。初心者にとっては手軽に始められる選択肢となります。

このセクションのポイント
  • コストパフォーマンスに優れる
  • 栄養バランスが良く初心者向き

メリット

WPCの最大のメリットはコストパフォーマンスです。1kgあたりの価格が比較的安いため、継続して飲みやすいのが特徴。また、タンパク質以外にビタミンやミネラルも含まれており、総合的な栄養補給が可能です。味のバリエーションも豊富で飲みやすさにも優れています。

デメリット

WPCは乳糖が含まれているため、乳糖不耐症の方にはお腹がゴロゴロするなどの不調が出る場合があります。また、タンパク質含有率が70〜80%程度とやや低めのため、高純度のタンパク質を求める方には不向きです。効率を重視する中級者以上は、別の種類を選ぶことを検討するのが良いでしょう。

ポイントまとめ
  • 価格が安く続けやすい
  • 栄養素がバランス良く含まれる
  • 乳糖不耐症の方には不向き

WPI(ホエイプロテインアイソレート)の特徴

WPIはWPCよりも精製度が高く、乳糖や脂質が大幅にカットされています。そのため、乳糖不耐症の方でも安心して飲めるほか、タンパク質含有率も高く効率的です。

このセクションのポイント
  • 高純度で効率的にタンパク質を摂取できる
  • 乳糖不耐症の方でも利用可能

メリット

WPIはタンパク質含有率が約90%と高く、無駄なく栄養を摂取できます。また、乳糖や脂質がほとんど除去されているため、消化がスムーズで胃腸に優しいのも特徴です。筋肉の成長を効率的にサポートするため、中級者〜上級者に特におすすめです。

デメリット

デメリットは価格の高さです。精製工程が複雑なためWPCよりも高額になりやすく、継続的に飲む場合にはコスト負担が大きくなります。また、WPCと比べて味の濃さや風味がやや弱いと感じる人もいます。コストと効果のバランスを見て選ぶことが大切です。

ポイントまとめ
  • タンパク質含有率が高く効率的
  • 乳糖不耐症でも安心
  • 価格はWPCより高め

WPH(加水分解ホエイプロテイン)の特徴

WPHはホエイを酵素分解し、吸収速度をさらに高めたタイプです。分解されているため消化負担が少なく、素早く体に行き渡ります。アスリートや大会を目指す方に特に適しています。

このセクションのポイント
  • 吸収が非常に早い
  • 胃腸への負担が少ない

メリット

WPHのメリットは何といっても吸収速度です。トレーニング直後のゴールデンタイムに素早く栄養を届けられるため、リカバリーに最適です。さらに加水分解によってペプチド化されているため、胃腸への負担が軽く、消化不良を起こしにくいのも特徴です。

デメリット

デメリットは価格が非常に高い点です。また、加水分解の過程で独特の苦味が出る場合があり、味が苦手という人も少なくありません。初心者が日常的に使うよりも、短期的な強化や大会期に取り入れるのがおすすめです。

ポイントまとめ
  • 吸収速度が最も速い
  • 胃腸に優しい
  • 高価格で味にクセがある場合も

目的別おすすめの選び方

ここまでWPC・WPI・WPHの特徴を解説しましたが、最も大切なのは「目的に合った選び方」です。コストを重視するのか、効率を重視するのか、あるいは大会を目指すのかで選ぶべきプロテインは変わります。

このセクションのポイント
  • 目的に応じた選択が重要
  • コストと効果のバランスを考慮する

初心者・コスパ重視

筋トレを始めたばかりの方や、とにかく続けやすさを重視する方にはWPCが最適です。価格が安いため習慣化しやすく、まずは継続することに重きを置けます。味のバリエーションも豊富で楽しみながら摂取できます。

上級者・効率重視

効率的に筋肉を増やしたい方、乳糖不耐症の方にはWPIがおすすめです。タンパク質含有率が高く、無駄のない栄養補給が可能。特に減量期やボディメイクを徹底したい方に向いています。さらに短期間でのリカバリーを重視するアスリートにはWPHが適しています。

ポイントまとめ
  • 初心者はWPCで十分
  • 効率重視はWPI、リカバリー重視はWPH
  • 自分の目的に合わせた選択が重要

プロテインを飲むタイミングのポイント

プロテインは種類だけでなく「いつ飲むか」によって効果が大きく変わります。筋肉の回復や成長を最大化するためには、適切なタイミングを知っておくことが重要です。ここでは代表的な飲むタイミングとその効果について解説します。

このセクションのポイント
  • トレーニング後は最優先の摂取タイミング
  • 就寝前や間食代わりも効果的

トレーニング後30分以内

運動直後は筋タンパクの分解と合成が同時に高まりやすい「ゴールデンタイム」です。とくに空腹でのトレ後は0〜30分以内の摂取が効率的で、目安はホエイ20〜40g(ロイシン2〜3g相当)です。素早い吸収を狙うならWPH、乳糖が気になる方はWPI、コスパ重視ならWPCでもOKです。

また、グリコーゲン回復も狙う場合は体重1kgあたり0.3〜0.6gの糖質を一緒に摂るとインスリン分泌が高まり、アミノ酸の取り込みが促進されます(例:バナナ+WPH)。減量中で糖質を控えたい場合はプロテイン単体でも十分です。

なお、トレ前1〜2時間に高タンパクの食事を取っていれば同化作用は数時間続くため、摂取タイミングはトレ後60〜120分内でも問題ありません。水で素早く、牛乳で腹持ち重視など、目的に合わせて溶媒も選びましょう。また、WPIも乳糖や脂質が少なく消化が早いため、トレーニング直後の利用に向いています。一方でWPCは吸収がやや遅いため、直後よりもトレーニング後1時間以内に飲むと効果的です。さらに、糖質を一緒に摂取するとインスリンの分泌が促され、アミノ酸の取り込みがスムーズになり筋合成が強化されることが研究で示されています。したがって、プロテインの種類と栄養の組み合わせを考慮することで、リカバリー効果をさらに高められます。

就寝前・間食タイム

就寝中は長時間栄養補給ができないため、就寝前にゆっくり吸収されるプロテインを摂取すると筋分解を防げます。また、食事と食事の間に間食代わりとしてプロテインを飲むことで、1日のタンパク質摂取量を安定させることができます。

ポイントまとめ
  • トレーニング後30分以内が最も重要
  • 就寝前は筋分解防止に効果的
  • 間食代わりに飲むと総摂取量を安定化できる

まとめ

プロテインはWPC・WPI・WPHと種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。初心者はコスパの良いWPC、中級者以上や乳糖不耐症の方はWPI、アスリートやリカバリーを重視する方はWPHが適しています。大切なのは、自分の目的や体質に合ったプロテインを選び、継続して取り入れることです。適切に活用することで、筋トレの成果を最大限に高めることができるでしょう。